こんにちは、T.W_nicolです。
前回メラトニンの合成における
律速段階の話に触れました。
もしくは代謝反応のスタートを決める反応です。
体内で無数の代謝反応が行われていますが、
他にも多くの反応が行われます。
身体はメラトニンだけの合成のために反応を起こすほど
非合理的なことはしません。
メラトニンもあくまで数ある反応の一つで、
その途中にもその後にも多くの代謝が行われます。
タイミングを制御する働きを持つ代謝反応があるのです。
一つはトリプトファンの吸収でした。
結論から言えばNATという酵素です。
セロトニンN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)という名称で、
CREBという転写因子がリン酸化されることで量産される酵素です。
詳細を見るとメラトニンの合成が必要になるとき、
(つまりは夜の光を認識した時)
脳内の視交叉上核から松果体に刺激を送ります。
松果体細胞に接する神経末端からノルアドレナリンが放出されて、
それをβ受容体が受け取ると
Gsたんぱく質を介してアデニル酸シクラーゼ(AC)が活性化されます。
結果、細胞内のcAMP濃度が上昇するとAキナーゼ(PKA)が活性化されます。
PKAの働きでヒトにおいて優勢なのは、
先に挙げたCREBのリン酸化です。
またひとつの反応が関係しますが、
それは明日にしましょう。
それでは今日はこの辺で。
ありがとうございました。
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