こんにちは、T.W_nicolです。
今日はローキナーゼ(ROCK)とメラトニンの関係についてです。
メラトニンはがんを抑制する働きがありますが、
直接メラトニンががん細胞を撃退するわけではありません。
環境を悪化させることでがん細胞の増殖を防ぎます。
ローキナーゼ(ROCK)=Rhoキナーゼは
がん細胞が増殖するのを結果的に助けていて、
ローキナーゼの働きをメラトニンが抑制することで
がん細胞の増殖を防いでいるということです。
がん患者はローキナーゼが
過剰に発言していることがわかっているため、
がん細胞にとってはローキナーゼは都合の良い物質ということですね。
そもそもローキナーゼのRho(ロー)は
低分子量Gタンパク質をコードする遺伝子の一つで、
その遺伝子によってRhoタンパク質が作られます。
結合することでローキナーゼが生まれます。
これらの過程は決して異常なものではなく、
細胞分裂にとっては必要な反応です。
現にローキナーゼは細胞分裂以外にも
細胞運動・細胞極性・細胞接着・アポトーシス・転写制御など
多くの細胞反応に関わっています。
通常の反応ではありますが、
がん細胞が増えている状態ではその反応が
生体にとってマイナスであるため
メラトニンがローキナーゼを抑止するのは見逃せない働きです。
過剰に発現するのはこれまで書いてきた
HIF-1αやVEGFも同様で、
がん細胞にとってプラスの環境づくりをしてしまうのです。
メラトニンはこれらの行動を抑止して
がんの増殖を抑えます。
代表的な働きを書きましたが、
明日は他にも解明されているがん抑止の働きを見てみます。
それでは今日はこの辺で。
ありがとうございました。
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